浦安新聞2024年8月2日号掲載
肘内障(ちゅうないしょう)は、肘の靱帯から外側の骨(橈骨頭)がはずれかかることによって起こり、とくに5歳以下の小児にみられます。
通常、子供の手を急に引っ張った際に生じますが、はっきりとした受傷機転がわからないこともあります。
症状は、痛がって腕を動かすことを嫌がり、腕を下げたままにしがちです。
治療は肘関節を正しい位置に戻す徒手整復を行います。
整復後はいつもと同じように腕を使ってかまいませんが、再発を防ぐため、子供の手を急に引っ張らないことが重要です。
肘内障は繰り返すこともあり、web上などで整復法を紹介する情報も散見されますが、肘を痛がる症状の中には骨折や脱臼の可能性もあります。
他のケガを見逃さないためにも、肘内障が疑われる場合は速やかに整形外科を受診し、適切な処置を受けることが推奨されます。